【新潟】HSP交流サークル

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HSPな日々㉙~信じる~

私は日々知識を食い散らかしています。気になることがあると調べるのが癖なのですが、調べれば調べる程新たな気になることが生まれていき、最終的にわけのわからない知識を積み重ねていくことを食い散らかすと勝手に呼んでいるのです。

そうやって先日色々と検索を辿った結果「ターンAターン」という西城秀樹さんの曲に行き着きました。これは「ターンAガンダム」というアニメの主題歌であります。
詳細は割愛しますが、収録の際西城秀樹さんは、あれこれと長々曲の説明を行う富野由悠季監督に向かってこう言ったそうです。
「もう少し、人を信じなさいよ」
実際西城さんは入念なリサーチをした上で収録に臨んでいたそうであり、これがアニメの曲だとしても全力でこなすスターの姿なのかもしれません。

私は日々与えられた業務をこなし給与を得ているのですが、常に全力で職務に当たっているかと言われればそうではありません。集中すべきところは集中し、サボるところはサボる。その都度の仕事をなるべく必要最小限のエネルギーでこなすことを繰り返しています。ご理解いただきたいのは、ただ楽をしたいわけではなく、自分が押し潰されずに多くの業務に当たるための術である、ということです。

ある意味プロとして成熟していく過程なのかもしれないですが、スムーズに無駄なく動けるようになっていくことに、どこか物悲しさを感じるのもまた事実です。

そしてある時、私の本業ではないのですがちょっとした講演会の企画を行い、発表してもらいたいと思う人に交渉をしに行ったことがありました。
正直私も半ば嫌々な仕事だったのですが、やる以上は完璧を目指したい。そう思い講演会の趣旨や意図をまとめ、交渉に赴きました。その人は確実に乗り気ではなく、なんなら嫌悪感すら感じられました。それでも事前のリサーチで適任者はこの人しかいないと思っていたこともあり、粘り強く説明と説得を行い、なんとか了承いただくことができたのでした。

果たして講演会の結果は、私の想像を超えるものでした。その人は私の依頼した内容を軽く飛び越えたのです。こんなにも自分の理想を理解し、かつ120%の出来で返してもらえることがあるのかと。発表の資料を見た段階ですでに感動で涙が溢れました。

自分の想いを人に伝えるのは難しい。あの時だって心の底では自分でやるのが一番確実だと思っていました。しかしもしそうしていたら、きっと閉塞的でつまらないものになっていたでしょう。人に託すことができたからからこそ、自分の理想を越えることができたのだと思います。

しかし実はひとつだけ心残りなことがあります。それは感動した気持ちをその人に伝えきれなかったことです。もちろん言葉では伝えましたが、私の心は「感動した」などという言葉ではとうてい表現できるものではなかった。あらためて気持ちを伝えることの難しさともどかしさ、言葉の不自由さを感じたのでした。

さてそんな気持ちを思い出させてくれた西城秀樹さんの「ターンAターン」。その中にある作り手たちの情熱を、ぜひ感じていただければと思います。