【新潟】HSP交流サークル

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いろいろ紹介㉑~生きる~

先日黒澤明監督の作品『生きる』を観ました。私は劇中歌に使われている「ゴンドラの唄」が好きだったのでいつか観たいと思っていたのですが、観ると気持ちが落ち込むかもしれないと思いなかなか観られませんでした。

そしてようやく決心して観ることができたわけですが、この作品。さすが世界の黒澤明と言わんばかりの映画ですね。

ストーリーは、長年公務員をしていた男性が不治の病を患い、自分の生きる意味を必死に模索するというものです。
作品の中では、縦割り行政の愚かしさをまぁ皮肉る皮肉る。そしてそれに振り回され自我を失くす職員達もまた皮肉たっぷりに描くのです。

私は観る前の不安はどこかに消え去り、とても楽しむことができました。
しかし少し前の私では、もしかしたら楽しむことができなかったかもしれません。

この作品の主人公は、死を間際にして足掻きます。それまでの自分の生き方を悔い、生きた証を必死に探し始める。劇中の言葉通り、死がわかったところからようやく生き始めたのです。

おかげさまで私は自分の思い描いた道に挑戦することができています。不安はあります。失ったものも多い。それでも生きていることを強く実感しています。だからこそ、死ぬ間際にようやく生き始めた主人公を、それを遠巻きに見て何も変わらない脇役達を、ただただおもしろおかしく感じることができました。

今このタイミングで観られたこと、またおもしろく観られるように協力してくれている皆様に、ただ感謝しかありません。

もしかしたら私も失敗するかもしれません。挫折もあるかもしれない。でも、死ぬ間際に後悔するのはきっとやったことに対してではありません。やらなかったことに対してです。
だからせめて、悔いなく、楽しく生きるのです。