皆さまいかがお過ごしでしょうか。雪が降ったりやんだり、落ち着かない天気が続きますね。
そんな中おすすめするのは映画で「ウォッチメン」です。
これはいわゆるアメコミヒーロー物なのですが、勧善懲悪とはだいぶ切り口が変わり、ヒーローの存在を通して正義や幸福とはなんなのかを描いたストーリーになります。
原作漫画は1986年に発表とだいぶ古いですが、紆余曲折の末、2009年に映画化されました。
ストーリーはヒーロー制度が廃止され、ヒーロー活動が違法行為となったアメリカ。そんな中、かつてヒーローだった一人の人物が殺害される事件があり、それを違法ながらもヒーローとして活動するロールシャッハなる人物が追っていくところから始まります。
この作品の中にはヒーローが何人も登場するのですが、皆それぞれに思いが違います。そしてその思いもまた、経験の中で変わっていくのです。
そしてこのロールシャッハというヒーロー。かっこいい。
ただ一人ヒーローとして活動する彼は、とにかく妥協しません。どんなことがあろうとも自分の信じる道をただただ追い続ける。それはとても美しく、そして儚い姿でもありますが、私にとってはとても勇気づけられる存在でした。何が正しいか不安に充ちたこの時代。彼のような揺るがない人物は、ある意味必要な存在なのかもしれません。ただそれが平和や幸福に繋がっているかどうかは、また別のお話なのです。
ちなみにこのヒーロー、ロールシャッハ。作者は間違いを体現する存在として描いたのだとか。だからロールシャッハの人気が出ることが不思議だったそうです。ロールシャッハ好きとは関わりたくないとまで言っているようで。まあ、わからなくはないのですが。
でもこれは時代や文化、世代によって変わるのかもしれません。自分がどのヒーローに共感するのか。確かめてみてはいかがでしょうか。